こんな映画を観ました
「ショーシャンクの空に」「グリーンマイル」の原作者スティーブン・キングと、同作を映画化したフランク・ダラボン監督のタッグによる「ミスト」。
日本では「霧」という題名で出された。霧がスーパーマーケットを包み込み、得体の知れない化け物が外をうろついているっぽいという話だ。
現実にこんなことが起こったら、本当に正気ではいられないだろうと思う。スーパーマーケットの正面はガラス張りになっていて、いつでもモンスターは侵入可能な状況。なぜ霧が発生し、そんなモンスターがいるのかもわからない。
ひ~。
そして中にも(少なくとも主人公にとっての)モンスターがいる。狂ったように「神の罰だ」とまくしたてる宗教家の女性。徹底的に宗教に没頭している彼女は、論舌も上手い。
「まさかあんな狂った女に従うやつがいるか。人を信じろ」という仲間に主人公は「すでに4人、従ってるやつがいる。明日の朝には8人になってるかもな」という風なことを言う。なんだかここがとても怖かった。
人間は必ずしも善ではないという、うん。
スーパーマーケットを襲う最初の振動、窓に吸い寄せられる群、迫りくる霧といった映像も、人物をしっかりとらえたストーリー展開もさすがという感じで……、
でも観客席の後ろから笑い声がしたのよねえ。
化け物が出てくる度に笑う。バトルがヒートアップするほど笑う。なんだったんだろう?
恐怖と笑いは紙一重というけども。
終わった後も、「面白かったけど、わからない」「よくわからない」という声が聞こえてくる。
これではキング「ヒットならず」だなあ。
「衝撃の」と宣伝されていたラストは、確かに予想できない驚きの終わり方だった。もっと壮大なものを想像していたけど、これはこれで、いやいや、なるほど。テーマを上手くとらえた終わり方だったと思う。johnは結構ズキーン!ときた。
このラストはキングの原作と異なるもので、監督が思いついたらしい。これ思いついてしまったら、そりゃやりたくなるわ。
もちろん「へ?」と思われても仕方ない。そのときの気分によっては自分も「へ?」となってそうだなあ。
もうすぐしたら、「ミスト」よりも受けが良かったっぽいキング原作映画「1408」も公開されるはず。楽しい楽しみ。
とっても良かった。
お話も、ビジュアルも、俳優も、johnのツボを直撃。
映画を観終わった後は幸せな気分になって、ニコニコ笑顔で帰りました。
ペネロピはどう考えてもかわいい。豚鼻いいなあ。
かわいい上に個性的という最高の容姿だと思う。
実はペネロピ自身はそれほど自分の顔を気にしていなくて、母親がかたくなに人前に出すのを拒否しているだけだったりする。
ペネロピはウジウジしないのだ。
さすがにコンプレックスは持っているが、「何もそんなに悲しまないでも」というゲソッとした気分にはさせず、絶妙なところで踏みとどまり、前向きに行動する。
マフラーで鼻を隠しているので口は見えないのだけど、初めて見る外の世界に、目元が笑顔になっているところが印象的だった。
ありがちといえばありがちな話かもしれないけど、伏線や小技が上手くて、クククと笑えるところも多い。オチでは「おお、そうか!」と自然に感動させる。
上映中トイレに行きたくてたまらなくなったことを除けば最高だった。
DVDかブルーレイを買って、今度は落ち着いて観ようと思う。幸せ気分で号泣間違いなし。
伝説ではあるけれど、有名にはなりきれなかったロックバンド「ジョイ・ディビジョン」のボーカル、イアン・カーティスの短い生涯を描く「コントロール」。
そこにあるのは、天才ならではの波乱の生活ではなく、どこにでもいるような男の、誰もが味わう苦悩の話であったりする。普通の職場でまじめに働くイアンの姿をきっちりとらえるあたりが潔い。
全編白黒なのだけれど、写真家だけあって、ひとつひとつのシーンが実に美しい。音楽で成功する場面や薬に溺れる姿が
強調されることはなく、比較的淡々と過ぎていく日々が映し出されるのだけれど、目が離せない。主演のサム・ライリーと妻役サマンサ・モートンの演技がリアルでぐいぐい引き込んでくる。ラストの例のシーンは、最初からわかっていても悲し過ぎる。
サム・ライリーはライブ場面では実際に歌い、演奏には現ニュー・オーダー(ジョイ・ディビジョンの後進バンド)の人や未発表音源が使われたりしているらしい。さすがに曲は、神々しいほど存在感がある。
最後に「イアン・カーティスは23歳で……」と流れて、知っていたはずなのにまた驚いてしまった。そうか、そんなに若かったか。なんてこった。
同じ時代を、トニー・ウィルソンの視点で作った映画「24アワー・パーティー・ピープル」(イアン・カーティスのくだりもある)も面白かったけど、「コントロール」の方が私的で近しく心に響く。
あー、やばい、もっかい観たい。
今週金曜までというのに。
そして次回かかるのはボブ・ディランを6人が演じた「アイム・ノット・ゼア」。う~ん、こっちも観ないと。
「28週後...」を観た。
いやあ、すごい出来だった。歴代ゾンビ系映画でベスト5に入るくらいのすばらしさ。ちょっと前に見たゾンビ系コメディ映画「ショーン・オブ・ザ・デッド」のインパクトもすでに薄れた。
ほっとできるシーンはほぼ皆無。舞台は、ゾンビ(レイジウイルス感染者)がいなくなったかに思われた世界なのだけれど、ウイルスに免疫を持っていた人間から、再び感染が広がってしまう。
ゾンビか正常の人間か判別が付かなくなった軍が、ひたすら撃ちまくり街の人間を殲滅する様はつらすぎる。自分がでも軍の人間だったらどうするか?と考えると余計つらい。
愛が裏目に出て感染するというのがあまりに切ないのだけど、しっかりしているようで、実は万全ではないセキュリティの危うさも怖かった。
前作「28日後...」よりも、テーマ性や映像の衝撃度は高かった。ロバート・カーライルもいいねえ。
しかし何だろう、この観客の少なさは……。
バイオハザードの何10分の1とかなんだろうなあ。
こんなに傑作なのに。
大槻ケンヂの小説「グミ・チョコレート・パイン」の映画版を観た。脚本・監督は、ケラリーノ・サンドロヴィッチ(ナイロン100℃っていう劇団の人で、「時効警察」の脚本・監督の人でもある)。
ダッサダサの主人公が、将来女優として成功する女の子と一瞬恋人同士になりかけるんだけど、やっぱりダサいまま歳をとってっていう話。「グミ・チョコレート・パイン」っていうのは、johnの場合「グー=グリコ・チョキ=チヨコレイト、パー=パイナツプル」だったアレ。
「人生ってグミチョコパインだと思うの」とヒロインが言うのだ。
切なかったなあ。
高校時代の主人公の気持ちが痛いほどわかる。痛い。
明るくきゃっきゃと笑って暮らすクラスの主要メンバーと距離を置き、「俺だけは違う」と言い聞かせている主人公。
確かにジョン・カーペンターを好きになってしまった以上は、そういう、いわゆる主要メンバーに入れなくなってしまう感はあるのだけど、主要メンバーに入れないダサい人間だから、ジョン・カーペンターを好きになってしまうのかもしれないというジレンマがある。
そんな男子が「ニューヨーク1997」のポスターを凝視する高校生の女の子に出会ってしまったのだから切ない。
「あなたのせいなのだから」
の一言が心に染み入ります。
こんな映画の場合、だいたい「ダサい」といったって、実はかっこよかったりするけれど、この映画の主人公は本当にダサくて良い。
ヒロインも、かわい過ぎないで良い。
今度原作本読みまーす。
そういえば右の方にブログパーツまで載せているのに、感想を書くのを忘れていた。
とても素朴でジンとくる映画でした『onceダブリンの街角で』。アメリカなんかでは、口コミ効果で、最初はたった2館の公開から、100館以上?だったかな、の公開まで広がったとか。スピルバーグも絶賛コメントしています。
アイルランド系といえば、johnはU2が大好きだし、トラディショナル系もよく聴いていた。ああ、そう、音楽の映画なのです。
主人公は、フレイムスというバンドのフロントマンで、一見オーラも何もない普通のおじさんなんだけど、やっぱりいい歌声を聴かせてくれるもんです。ホットハウス・フラワーズあたりを彷彿とさせる。映画用ということもあったのか、エモーショナルで心に響く歌が素敵。
もう1回観ようと決めていたのに、まだ観れていない。
あー、観たいな。
さりげないラストがとても良い。
これを読んでくれた稀有な皆様も、ぜひ観てください。たまにはいいもんですよ、こういうジンとくる映画も。
松尾スズキ監督の『クワイエット・ルームにようこそ』を観た。
睡眠薬を飲みすぎて精神病棟に入ってしまった女(内田有紀)が、精神病棟の患者やナース、そして彼氏(クドカン)とすったもんだするお話。
原作を読んでから観た映画には、だいたい不満が出るものだけど、今回は良かった。むしろ映画の方が好きだ。傑作だ。
『クワイエットルームにようこそ』は、原作(芥川賞の候補にもなった)と監督が同じく松尾スズキ。『イン・ザ・プール』(松尾スズキが精神科医の役をしていた)を観たすぐ後だったこともあるけど、ホント何やっても天才だなと思ってしまう。
まあ、映画の話はさておき(いや、すっごい良かったんですよ)、上映後に「クドカン×りょう」のトークショーを観ることができた。
りょうはすっごく痩せてて、きれいだった。
クドカンはとっても地味で、そんなにかっこ良くなかった。
友達に言わせると「才能がなかったら許されないよ彼(クドカン)は」とのこと。……そこまで言わなくてもと思う。
じゃあ、johnなんてもっと許されないわ。
でもまあ、許されない存在もいいさね。
最近クドカンのイキな話題を聞かないから「最近何してるんですか?」って質問したかったんだけど、今回の映画の話をしないといけないのかなと大人な判断をしてしまい、質問タイムに手を挙げることができなかった。
ク、クドカンとしゃべるチャンスだったのに……。
底抜けに明るいミュージカル映画だった。
何せ、ジョン・トラヴォルタとクリストファー・ウォーケンが夫婦役で手をつないではしゃいでいるのだから、尋常ではない明るさだ(トラヴォルタが奥さん役)。
個人的には、クリストファー・ウォーケンが経営している面白・ジョークグッズ店が気になってしょうがなかった。名前がハッハショップだったか、ハッハッハショップだったか。こんな店なら経営してみたい。
johnは何げにミュージカルが大好き。普段の生活でもミュージカルが取り入れられればいいのにと思っている。
感情的になるたびに歌って踊ればいい。人生、100倍楽しくなること間違いなし。
そういえばこの前立ち飲み屋で飲んでいると、スーツ姿のイケメンが、お会計前に急に踊りだしてびっくりした。それまで渋く一人で飲んでいる姿も気になっていたのだが、本当にお会計前の一瞬だけ、ステップを踏んで踊ったのだ(無言で、あくまで何気なく)。
あの一瞬の輝きは忘れられそうにない。
【補足】
題名にもあるヘアスプレーが、どう映画と関係しているのかというと、主人公が出演することになるTV番組のスポンサー製品がヘアスプレーであり、「ヘアスプレーコンテスト」なるものが開催されることに関係している。
レイザー・ラモンのあれ。
『ファンタスティック・フォー 銀河の危機』じゃなくて、前作(つまり1作目)を観た。
まあ、良かった。
Mr.インクレディブルを思い出した(ファンタスティック・フォーは、かなり昔のアメコミが原作。Mr.インクレディブルに出てくるキャラはそれらを参考にしている)。
銀河の危機は結構CMで流れていたけど、前作の公開時は全然インパクトがなかったような気がする。
でも実は、こんなに金かけて作ってたのだねって感じで、割りと派手なアクションやCGが乱れ飛んでいる。
ラストが良ければなあ。
あの敵キャラは、倒したからって「やったー!」って喜べるような相手じゃないと思うんだけど。なんだかみんな陽気になっちゃって。超能力もいいな~って。
ちょっとくらいフォローがほしかったな。
でも続編『ファンタスティック・フォー 銀河の危機』は、サーファーとかいう異星からの侵略者(?)が相手だから、安心して退治する様が見られそうだ。
実は『サウスバウンド』と『パンズラビリンス』、2つの感想を書いていたのだけど、酔っ払っているせいか、違う画面に移ってしまい、書いたものがパーになった。
なので『サウスバウンド』だけ、もいちど書く。
期待しまくっていた『サウスバウンド』だけど、
原作をあらかじめ読んでいたときにありがちな悪寒を、感じまくってしまった。
(あのシーンはカット? あのキャラクターは出てこないの? ていうかこの棒読みは何? )
予算や時間がなかったとしか思えない。せっかくの沖縄も、現地人役がほとんど登場せず、出てきてもただの棒読みでは魅力も何もない。
同じ「お父さんってこんなに強いんだ」系でいえば、『お父さんのバックドロップ』(http://www.cqn.co.jp/backdrop/backdrop.html)が秀逸。
なにしろ子役は神木くん。スネオヘアーの主題歌もとてもいい。こっちを観かえして、しばらく『サウスバウンド』のことは忘れていようと思う。
トランスフォーマーが、とても楽しかった。
予告編からは想像できないお茶目っぷりもナイス。観た記憶はないのだけど、アニメ版もこんなノリだったのかな。昨今の大作SF映画と比べると、かなり子供向けなつくり。死に様が残酷に描かれることもない。
なにしろ「俺はメガトロンだ!」だもんなあ。この余計なアピールっぷりに、なんだか幸せな気分になってしまった。
観てない人は何のこっちゃわからんでしょうが。
その翌日にはデヴィッド・リンチの「インランド・エンパイア」を観た。もう展開が無茶苦茶。途中寝てしまったのだけど、きっと寝ても寝なくても、わけがわからなくなる。ここまでとは思ってなかった。自分は、もうちょっとストーリー性がほしいです、正直な話。
とにかくローラ・ダーンのしかめっ面アップが気になって気になってしょうがなかった。この人に感情移入できていればもっと違っていたんだけど、どうも苦手です。
終盤には、あの裕木奈江が登場。ローラ・ダーンを完全無視した状態で、やたら長いセリフをしゃべる。ここで空気が変わって、ちょっと目が覚めた。自分より10歳近くも上なのですなあ、この方は。
といいつつ、今「ボーン・アイデンティティ」を観終わった。初めて観たんだけど、なかなか好き。早く続編のスプレマシーや、そのまた続編も観たいなあ。
「麦の穂をゆらす風」という映画を借りて観た。ケン・ローチ監督の映画だ。
http://www.cqn.co.jp/muginoho/
英国からの独立(自由)を目指し、とても小さな界隈で戦う、アイルランドの義勇軍の話。「マイケル・コリンズ」(ニール・ジョーダン監督)とは違い、小さな界隈の、ほんの十数人のメンバーによる闘争の有様が描かれる。
とても、つらかった。
心が休まる時間がほとんどない映画で、目を背けたくなるシーンもたくさん出てくる。
最初は戦争から逃げようとし、やがて戦争に参加し、逃げたくても逃げられなくなっていた。
という悲しい主人公。ロンドンで医者となるはずが、心無い暴力を目の当たりにし、自ら戦うことを決意する。
何が悲しいって、愛する者同士も殺しあうことになってしまう、そうならざるを得なくなってしまう状況。
あまりに悲惨で、でも淡々と語られるストーリーに、泣くことはないと思っていたけど、さすがに最後は我慢できなかった。相手が肉親や友だから、何があっても傷つけてはいけないのだということが、きれいごとでしかない世界。
主人公の彼女が、いつもと同じような感じでたらいを持って家の脇から出てきて、近づいてきた主人公の兄を見るあの瞬間……。
主人公役のキリアン・マーフィーは本当にすばらしい。「プルートで朝食を」に続き(「サンシャイン2057」もあるが。47だっけ?)実にいい役。惚れちまう。
見終わった後、つい「ダンサー・イン・ザ・ダーク」を思い浮かべてしまうほどつらかったけど、映画の出来としては絶品じゃないかなあ。